歯の定期検診って何ヶ月ごとがいいの?
- 2025年1月16日
- 予防歯科
時間が無いのに年に何回も歯医者に行くのはいやだなぁ。
行かないといけないのはわかるけど、そもそも定期検診やメンテナンスの間隔はどうやって決めているのだろう?
そう思う方は多いと思います。
歯医者の定期検診、歯のクリーニングの頻度は
一般的に2〜3ヶ月毎と言われています。
その人のお口や全身の状況によって適した通院頻度は異なります。
本日は臨床経験10年以上の歯科医師が考える定期検診の間隔を決める基準のうち特に大切な4つをこの記事でご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
歯科検診の間隔を決める大切な要因4つ
①虫歯、歯周病のリスク
虫歯ができやすい
歯周病ができやすい
これらは人によってリスクの度合いが異なります。
虫歯であれば
食生活習慣、唾液の量や性質、フロスの使用の有無
など
歯周病であれば
歯磨きの仕方、口の中の歯周病菌の数、歯間ブラシ使用の有無
など
他にもありますが、こういった事が影響します。
虫歯、歯周病のリスクが高い人は
短い間隔での定期検診、清掃が望ましいです。
反対に、リスクが低い人は
長い間隔でのメンテナンスでもトラブルが生じにくいと考えます。
②歯ぎしり、食いしばりの所見
先ほどの虫歯や歯周病のリスクと同様に、歯ぎしり食いしばりの有無や強さも人によって異なります。
そして定期検診やメンテナンスの間隔を決める要素となります。
強い力や繰り返しの力はお口の中で様々な歯のトラブルを生じさせるので、リスクが高い人は要注意です。
就寝時にマウスピースを使用する事や短い間隔でのメンテナンスを推奨します。
③患者さん自身の清掃の精度
うまく歯ブラシを使えているかはメンテナンスの間隔を決める上で大切です。
しっかりと磨けている気がしていても、実はうまく磨けていないという事もあります。
歯科医院で歯科医師や歯科衛生士から歯磨きの指導を受けてもらうのがおすすめです。
生まれ持った歯並びが悪かったりすると、ご自身での清掃が難しくなるので、メンテナンスの期間を短く提案させてもらう事が多いです。
④歯石の着きやすさ
歯石とは、歯に付着したプラーク(歯垢)が硬くなったものです。
歯石は歯磨きで患者さん自身で取り除くことは出来ないので、歯科医院でクリーニングを受けてもらう必要があります。
歯石そのものが直接悪さをするわけではありませんが、その表面はザラザラしていて汚れが付きやすく、歯ぐきの腫れや炎症を引き起こす原因となります。
そのまま放置していると歯周病につながってしまいます。
歯石の沈着スピードには個人差がありますが、一般的には3ヶ月ほどで溜まり始める方が多いです。
そのため歯科医院では3〜6ヶ月ごとの定期検診をおすすめしているのです。
まとめ
他にも
・インプラントや大きな被せ物などの人工物が入っている
・過去の治療箇所が多い
・喫煙をしている
・糖尿病、高血圧などの持病がある
など
さまざまな事を考慮して
歯のメンテナンスをどれぐらいの間隔にするかを決定します。
問題がなく、リスクも少ない方だと
半年に1度程度と
ご提案させてもらう場合もあります。
しかし予期せぬ事が生じる可能性もありますし
早期発見早期治療の観点から
先述した2~3ヶ月に1度が望ましと思います。
仮に最終来院後に
虫歯が出来てしまっても小さい虫歯治療で済みますし
歯肉炎が進行してしまっても歯周炎になる前に対応できると考えています。
患者さんのお仕事の関係やご都合もあると思うので
間隔に関しては
担当の歯科医師、歯科衛生士に相談してみましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
「執筆、監修者」
歯科医師:平岩瑛郁
出身大学:大阪歯科大学