お菓子と砂糖の関係をパティシエと歯科医師の目線で解説|つむぐ歯科・こども歯科|北野田駅の一般歯科・小児歯科

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歯科コラム

お菓子と砂糖の関係をパティシエと歯科医師の目線で解説|つむぐ歯科・こども歯科|北野田駅の一般歯科・小児歯科

お菓子と砂糖の関係をパティシエと歯科医師の目線で解説

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うちの歯科医院にはパティシエとしての経験を持つ素晴らしいスタッフが在籍しています。
彼女のパティシエならではの視点と、僕の歯科医師としての視点の両方から
この記事ではお菓子に含まれる砂糖と虫歯の関係についてお話しします。

 

虫歯をつくりやすいのはネバネバした甘いもの?

お菓子は虫歯の代表的な原因の1つです。
一口にお菓子と言ってもさまざまな物が存在します。虫歯の原因になりやすいもの、なりにくいものがあります。

虫歯をつくりやすい食べ物の基準として「潜在脱灰能」(せんざいだっかいのう)という概念が存在します。
これは粘着性が高く糖が多い食べ物が、虫歯の原因となる酸を生成しやすいという考え方です。

例えばさらさらとしたリンゴよりも、ネチャっとしたキャラメルやチョコレートの方が歯に長時間くっつき、虫歯リスクが高くなる傾向があるのです。

 

お菓子に砂糖を入れるメリット

一般的にお菓子に含まれる砂糖の量が少なければ少ないほど、虫歯のリスクは低くなります。歯科医師の目線から言えば砂糖を少なくしてほしいとおもいます。

ですがパティシエの立場からすれば砂糖を使うメリットがたくさんあるといいます。
具体的に砂糖はお菓子作りにおいて以下のような役割を果たします↓↓↓

• 卵を泡立てやすくし、安定させる
• きれいな焼き色をつける
• 保存性を高める
• 上白糖を使用するとスポンジや生地をしっとりさせる

パティシエの仕事は美味しいお菓子を提供する事であり、砂糖は美味しさにおいて重要な要素です。
歯科医師としての目線からは砂糖を入れるメリットなんて考えた事がなかったので大変勉強になりました。

おいしいお菓子に砂糖は欠かせないものである!では虫歯リスクが高いお菓子とどう上手に付き合っていくべきか…

ここからは歯科医師としての視点をお話しします。

歯科医師としての考え

虫歯はお菓子だけが原因ではなく、口内の菌の種類や数,歯磨きの頻度と精度,歯並びや噛み合わせ,さらにはフロスや歯間ブラシの使用有無など複数の要因が絡んでいます。

お菓子を過剰に摂取するのは控えるべきですが、適度に楽しむことは問題ないと考えます。

お菓子を頻繁に食べる方は、その他の虫歯要因に特に注意を払いバランスを取る事が大切です。

歯科医師としてのおすすめ

↓↓

○キシリトールガムの利用

虫歯リスクが高い方で、どうしても口が寂しく何か食べたいという場合は“キシリトールガム”がおすすめです。キシリトールは虫歯の原因になることはなく、むしろ噛むことで唾液分泌が促進されお口の環境の改善に役立ちます。

 

○間食を減らし、粘着性の高いお菓子を避ける

古典的な研究ではありますがVipeholm研究というものによると、粘着性のある糖類を間食として摂取した場合虫歯のリスクが大幅に増加することが示されています。間食の回数を減らし、粘着性の少ない食品を選ぶことが望ましいです。

お菓子と上手に付き合うためには、お菓子を間食として食べる際にはだらだら食べも避けるように気をつけて欲しいです。

 

まとめ

お菓子に含まれる砂糖は、虫歯のリスクを高める要因の一つです。
しかし、砂糖にはパティシエの視点から見るとお菓子作りにおいて味や質感を向上させる重要な役割があります。

歯科医師としては適切なケアや生活習慣の見直しを行うことを保ちながら、嗜好品としてお菓子を適度に楽しむのが良いと思います。

 

「執筆、監修者」
歯科医師:平岩瑛郁
出身大学:大阪歯科大学