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歯科コラム

病院で長い問診票を書いたり、話を色々聞かれるのが嫌だ!という人へ|つむぐ歯科・こども歯科|北野田駅の一般歯科・小児歯科

病院で長い問診票を書いたり、話を色々聞かれるのが嫌だ!という人へ

新しい病院を受診する際に

長い問診票を書いたり、色々とスタッフから話を聞かれるのは面倒ではありませんか?

時間の無駄と感じる人は多いと思います。

 

ですがそれらには重要な役割があるのです。

 

歯科治療時に血圧や脈拍といった”バイタルサイン”の確認や持病、服用薬の確認をせずに進める事ほど怖い事はありません。

歯科に限らず医科や看護、介護など多くの現場で共通する基本事項です。

歯科では外科的な処置や麻酔を伴う治療が行われる事もよくあります。そのような時は特に治療中に予期せぬトラブルが生じる可能性を考慮し、患者さんの状態を事前に把握しておく必要があります。

いくつか具体的に紹介していきます。

麻酔と血圧の関係について

歯科治療で使用される麻酔薬にはアドレナリンという物質が含まれており、麻酔の効果を長持ちさせるほか、出血を抑える働きがあります。それらは麻酔をかける上で重要なものです。

しかし、一方でアドレナリンには血管を収縮させ、血圧を上昇させる作用もあるのです。

この時に注意が特に必要なのは高血圧の方です!
血圧がアドレナリンによって上がり過ぎてしまう可能性があります。
なので事前に血圧のコントロールができているかを確認することが大切です。
歯科において血圧を聞かれるのはこのためです。

過度な緊張では意識を失うかもしれない

歯科治療では極度の緊張時に
針の刺激などをきっかけに気分が悪くなったり意識を失ったりする
“デンタルショック”という偶発症や
他にも
“アナフィラキシーショック”と言って、放っておく命の危険を伴うとても危険な偶発症が生じてしまう可能性があるのです。

※偶発症とは→手術や検査等の際、偶然に起こった症候あるいは事象で因果関係がないか不明なもの。

このデンタルショックやアナフィラキシーショックに関しても、バイタルサインの確認や過去の治療の際の出来事などを医療従事者が知っておく事がとても大切です!

血圧、脈拍、呼吸、意識レベル、酸素飽和度、皮膚の赤み…など
たくさんの情報を得る必要があります。

糖尿病や血栓予防薬と歯科治療の関係について

これまでに申し上げたように全身状態,服用薬などと歯科治療には密接な関係があります。

続いて「糖尿病」「血栓予防薬」と歯科治療についてお話しします。

糖尿病が重度であると、歯科の外科処置後の感染症発生の確率を高めてしまうため
処置前に抗生物質を投与するなどの対応が必要です。

また過去に脳梗塞の既往があり
予防的に血液をサラサラにする薬を服用している様な方がいらっしゃいます。
その様な場合は歯を抜いたり、歯ぐきを切開した後の止血が困難な可能性があるのです。
血が止まらないと大変です。
場合によっては事前に薬を休薬したり
色々と準備をしておきます。

まとめ

医療の現場では、患者さんの全身状態や服用薬、バイタルサインの確認が重要です。

特に麻酔を使用する際や、外科処置を行う場合には血圧や脈拍などの管理も欠かせません。

安全な治療を行うためには、患者さん一人一人に合わせた慎重な管理が求められます。

面倒かもしれませんが

できるだけ問診票は詳細に書いていただき、スタッフへお話もしっかり聞かせてもらえると嬉しいです。

 

「執筆、監修者」
歯科医師:平岩瑛郁
出身大学:大阪歯科大学